“怪獣博士、187の肖像”とは、宮崎事件の翌年に出版された『贖罪のアナグラム』(蜂巣敦著・1990)という本の中の1章。
宮崎勤の逮捕後、彼の人となりについて関係者が語った187の証言を集めたもので、なかなかの労作だ。
以前までは、とあるサイトに“宮崎勤 187の素顔”というタイトルでアップされていたが、そのサイトが完全消滅したようなので、当サイトで改めて再録することにした。
“〜素顔”の方では、文章が微妙に改変されていたが、当サイトでは全文オリジナル通りに再録した(ただし関係者の実名はイニシャル表記)。宮崎の写真も、実際に上記の本に掲載されていたもの。
絶版となって入手困難な資料の復刻、が目的であり、著作権侵害の意図は毛頭ないことを、何卒御理解願いたい。
前書きで蜂巣氏も書いている通り、ある人は宮崎を「明るく面白い人気者」だったと言い、ある人は「陰気な嫌われ者」等と、正反対の発言が随所に目立つ。
矛盾に満ちた証言集だが、当時、実際に宮崎の身近にいた人々の発言であり、それはそれで貴重なものであろう。
また、当然ながら全て宮崎の逮捕後の発言なので〈やはり犯罪者になるだけあって、昔からこんな気味悪いところ、身勝手なところがあった〉的な、バイアスのかかった発言も多い。
報道関係者にマイクを向けられたら、つい、彼らの“期待”に沿った答えをしてしまうこともあるかもしれない。その点は一応留意しておいた方が良いだろう。