■難波絵梨香ちゃん 誘拐殺害現場

川越市の難波絵梨香ちゃん(4歳)、1988年12月9日失踪。同月15日に埼玉県名栗村付近の杉林で、全裸遺体で発見。


●誘拐現場

埼玉県川越市の川越グリーンパーク。左は毎日フォトバンクより、報道の中継車が停まっている。右は現在の写真。


三人目の幼女誘拐になぜ川越市まで遠征したのかとも思うが、宮崎はしょっちゅう川越市のディスカウント店に安売りビデオテープを買いに行ったり、同市に住むビデオ知人を何度も訪ねていた。土地カンは十分あったようだ。

(ちなみに、この知人からテープ郵送時に受け取った箱が、真理ちゃんの遺骨入り段ボールに使用された)。






グリーンパークB-1号棟の路上。宮崎はここに路上駐車し、歩いてきた絵梨香ちゃんに「あったかいから」とか言って車に誘い込んだ。

絵梨香ちゃん宅はB-1号棟である。何と自宅の目の前で絵梨香ちゃんは連れ去られたのだ。運命の残酷さを思わざるを得ない。



●殺害・遺体遺棄現場


毎日フォトバンクより

宮崎は川越グリーンパークから約35キロ離れた、〈名栗少年自然の家〉の駐車場に車を停める。車内で絵梨香ちゃんの全裸写真を撮った後、絞殺した。

上のコの字型の建物が自然の家。△印が脱輪現場。×印が遺体遺棄現場。



〈名栗少年自然の家〉は2003年から〈名栗げんきプラザ〉と改称されている。

数キロ先には、走り屋には有名らしい正丸峠がある。そのためか、走り屋への注意書きや警告がいたる所にあった。



同施設の駐車場。ここが殺害現場である。

絵梨香ちゃんをここに連れてきたのは夕方の6〜7時頃。冬のその時刻は完全に真っ暗となる。この近辺には外灯すらほとんど無い。

夜間に土地カンのない者が、この駐車場を見つけてスンナリ乗り入れるとは考えにくい。十分に下見をしていた可能性が高い。

しかも〈自然の家〉からは全く見えない位置にあり、人目につく恐れが無いのだ。犯罪者が犯行を行なう場所としては、実におあつらえ向きと言える。



駐車場裏手には小川が流れている。宮崎は絵梨香ちゃん殺害後、この土手に衣類を投げ捨てたという。


駐車場から約300メートル上がった「自然の家」直下のカーブで、ラングレーが側溝に脱輪。慌てた宮崎は絵梨香ちゃんの遺体を運び出し、斜面を6〜7メートル登った地点に捨てる。

当時“脱輪の名所”と報じられた割には、現在も側溝にフタはされておらず、ガードレールも無い。

遺体が見つかった杉林。意外に見通しが良い。隠すならもっとましな場所がありそうなものだが、その時は周囲は真っ暗闇で、他の場所を探す余裕はなかったのだろう。
M君裁判を考える会」のパンフには「この急勾配を死体を抱えて登るなど絶対に無理だ」と書かれている。

確かに勾配はややきついが、(一刻も早く死体を何とかせねば)とパニック状態だったはずだ。この程度は火事場の何とやらだったはずである。
ご覧の通り筆者にも普通に登れる。こうした事を確認するのも探訪の目的だ。


側溝。もしや脱輪跡が?と見てみたが、さすがに20年以上前の事件であり、確認はできなかった。

難波絵梨香ちゃんの冥福を祈り、現場を後にした。


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