“便所の落書き”

昭和臭プンプンな〈便所〉という呼び方は、徐々に〈トイレ〉に言い代えられ、今では使う人は殆どいないようだ。
それに伴い〈便所の落書き〉なる表現も、現在ではほぼ死語化したと思われる。
だが実物の〈便所の落書き〉は、今日でも至るところに出没している。例えばこういったものだ。

http://www.asahi-net.or.jp/~mg5s-hsgw/sabetu/seisou090122.htmlより転載

こうした差別落書きは、人の目を盗んでコソコソ殴り書いてはほくそ笑んで立ち去る、陰湿な人間が存在する限り、無くなることはないだろう。

しかしこの手の落書きは、そこに来た人が見るだけであり、通報されればすぐに消されてしまう。ある意味、効率?が悪いものだ。

90年代以降、そうした〈匿名で差別落書きを書いてニヤニヤ〉する下衆で陰湿な人間にとって、夢のようなオモチャが登場した。インターネットである。

トイレに書いた落書きはそこに来た人しか見ないが、ネットに書いたものは不特定多数に見せることができ、管理者やプロバイダが削除しない限り何年も、場合によっては半永久的に残り続ける。

かつてネットは〈世界中の人と瞬時にコミュニケーション!〉〈IT革命!〉ともてはやされたものだが、今ではすっかり、匿名の無責任なゴミ情報と、差別マニアの落書き場と化してしまったようだ(むろんそれらはごく一部であり、有益な情報の方がはるかに多い便利なツールではあるが)。


狭山事件のデマにツッコむページのラストなので、狭山事件関連に限定するが。

以下のページは、上の差別落書きの同類、すなわちネット上の
〈便所の落書き〉である。

狭山事件は本当に冤罪か?

狭山事件の脅迫状は本当に石川一雄の筆跡とは違うのか?

狭山事件ふたたび

狭山事件弁護団・部落解放同盟中央本部『石川一雄 獄中日記』(三一書房、1977年)を読む

拝啓 石川一雄様

夏の終わりのヨタ話(笑)

まぁ、最後のは、確信犯的なデマページというよりは、単に頭が悪いだけのようだが(笑)。その他と「日録」なるページは、論旨や使用している画像、文章の表現がそっくりなので、同一人物が書いたものであろう(もしくは丸コピペ?)。
これらに共通するのは、匿名で(ハンドルネームは所詮匿名と同じだ)、他所からのコメントや連絡を受け付けていないことだ。

当然だろう。これらを書いた人物は、悪意に満ちたデマをタレ流せばそれで満足なので、他人の批判や意見などどうでもいいからだ。
その意味でも〈便所の落書き〉と寸分たがわない。

上記のページはどれも、事件についてまともな知識を持っている方なら「プッ、バカじゃないのコイツw」で済むレベルのものだ。だがバカバカしいからといって、放置しておいて良いものだろうか。

これらは最初から、詳しい人を相手になどしていない(逆に詳しい人からは『相手にされていない』が)。事件についてバクゼンとした知識しかない人をターゲットに、デマを刷り込むのを目的としている。

狭山事件という大昔の事件(しかし事件が孕む問題は現在進行形である)に、今どき興味を持つ方は少ないだろうが、今の時代、調べ物をする際の入り口は圧倒的にネットだろう。

どうか、上記のような有害ページが撒き散らすデマに惑わされることのないよう、御注意願いたい。




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