靴を履いていた死体

石川氏は善枝さんを押し倒して強姦しながら、首を絞めて殺害したという。善枝さんは断末魔にもがき苦しんで暴れたはずだ。

その後、抱えて運んだり、足を縛って芋穴から出し入れしたという。太ももには引きずってできたと思しき擦過傷まであった。

死体をこれだけ、あちこち振り回したことになっているのに、発見されたときはキチンと両足に靴を履いていた。信じがたいことだ。仮に脱げたとしたら、それを拾ってご丁寧に死体に履かせたのだろうか。


解放同盟刊「真実を求めて」より転載

死体が靴を履いていたかいないかは、それだけで、犯行が屋内か屋外かを知る目安になる。単純に見れば、だから石川氏が強姦して殺したのだ、となるのだろう。

だが上記のようなことが実際に行なわれたなら、キチンと靴を履いている方が逆に不自然に思えてならない。

靴下の足裏はきれいな状態だったという。目隠しや後ろ手の手ぬぐい、首・足首の細引きひもなどどれも、埋める前に偽装として施された可能性が高い。靴も、屋外犯行を装うために、後から犯人が履かせたのではないだろうか。むろん、なんの根拠もないただの想像だが。





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