8・部落民に濡れ衣?




「狭山事件 一問一答 冤罪論の疑わしさをめぐって」より


「真犯人は部落民ではないと断定するのは論理矛盾だ」と答えているが、オイオイ、Q.は「部落民に濡れ衣を着せる意図で工作をおこなったらしいが、本当か?」と問うてる質問ではないか。自分で書いたヤラセ設問だろう。自分でちゃんと答えたらどうだ(爆)。
仕方ないので〈部落民以外の何者かが濡れ衣を着せる工作があったか?〉を、筆者の方で考察しよう。

なぜわざわざ自宅近くへ?

物騒な例えで恐縮だが、あなたが自宅の近くで人を殺したとしよう。

(死体を埋めて隠さなければ…)となったとき、わざわざ自分の家の近くへ200メートルも運んで埋めるだろうか?だが石川氏はそうしたことになっているのだ。

自分に疑いがかからないようにしたいなら、自宅からできるだけ遠くで処理する方が、犯人の心理として自然なはずなのだが。

スコップの不思議

真犯人(か何者か)が後から証拠を工作したらしき形跡は、この事件では嫌というほどあるが、全部はとても書ききれないのでここではスコップの件のみについて。

@忽然と現れた?

5月11日にスコップが発見された状態。

解放同盟刊「真実を求めて」より転載

これを見る限り、無造作に放り出した感じで、隠そうとしたようには見受けられない。

死体発見前後の3日と4日には大規模な山狩り捜索が行なわれた。機動隊員が横一列に並んで進んでゆくもの。


同上

この状況で、死体発見現場から500メートル地点にあったゴムひもは見つかり、同じく死体発見現場から125メートル地点にあったスコップがなぜ見つからなかったのか。

しかも5月11日にスコップを発見した畑の持ち主は、「5月8日に堆肥を置きに行った時はスコップは無かった」と証言している。忽然と現れたスコップ、としか表現できない。
石川氏の自供では、スコップは「死体を埋めた後、その辺の畑に投げ捨てた」ことになっている。そのスコップはいったん消え失せ、10日経ってから再び現れたことになる。全く不思議のオンパレードだ。


Aなぜ養豚場から?

当時、狭山市内だけでも1000戸近くの農家が豚を飼っており、一帯は殆どが農家だった。スコップなどどこの農家の納屋にもあり、石田養豚場にしか無かった訳ではない。

犯人は善枝さんの死体を埋める際、近くの新築中の家から荒縄を盗んでいる。他にも建築中の家がたくさんあり、スコップを調達しようと思えば、その辺の近場からいくらでも持ってこれたはずだ。

わざわざ、かつて自分が働いた養豚場のスコップを使ったりすれば、いずれ自分にも捜査が及ぶ危険性に気づかなかったのだろうか。
そのような間抜けな行動と、脅迫状や死体埋没の緻密さ、周到さは全く結びつかない(実は本当に養豚場のスコップだったのかどうかも、未だに疑惑に満ちている。スコップについては以下のサイトの「スコップ1・2」に大変詳しい)。

http://wwwd.pikara.ne.jp/masah/symjk33.htm

http://wwwd.pikara.ne.jp/masah/symjk34.htm


B紛失届

死体が発見された直後の5月6日、養豚場主の石田氏はスコップ紛失の上申書を書かされている(筆跡採取の目的も兼ねていたようだ)。

普通なら事件にもならないスコップの紛失届をなぜわざわざ出させたのだろうか。まるで、後でスコップが見つかったときの裏付けに使えるよう、準備がされたかのようだ。

Cこれ見よがしに?

(スコップ発見の)5月11日と言えば「犯人は部落民だ」の、目に見えぬ黒い噂が一帯を包み、警察もマスコミも疑惑の目を部落に集中させ始めた頃である。新聞記事などでも「堀兼地区の不良、前科者を中心に捜査」と書き始めている。
犯人が石川氏、もしくは部落民ならば、よりによってそんなときに、なぜこれ見よがしに部落の近辺にスコップを捨てるのか。
隠したいのならスコップそのものを埋めるなり、川に捨てるなり、いくらでも方法があったはずである。

スコップは麦畑に捨てられていた。畑というのは必ず定期的に人が入るのは農村なら常識だ。隠したのではなく、誰かに見つけてもらうことを想定したかのようだ。

写真を見ると、位置的には、死体発見場所からより石川氏宅(被差別部落地区)に近づいている。「どうぞ疑ってください」と言わんばかりだ。

何者かの作為が働いていたとしか考えようがない。


同上

もちろん事件の真相も、真犯人も、誰にも分からない。その意味では確かに、真犯人が部落民ではないと断定できる根拠もない。

しかし真犯人が石川氏、もしくは部落民だとした場合、このスコップの件一つだけでも、あまりにも不自然不合理な状況がそろっているのだ。

亀井氏や伊吹氏らを


>冤罪論者の亀井トムも伊吹隼人も真犯人が部落民である可能性までは排除していません

どうしても犯人は部落民だと信じ込ませたいWolfgangは「他の冤罪論者だってそう言ってるじゃん」と、引き合いに出している。
揚げ足を取るようで恐縮だが 23・「推理マニアのお遊び」でWolfgangは、亀井氏や伊吹氏らを名指しで、


>「空想や願望を交えて口々に適当な推理を組み立てている」

>「市井の推理マニアの主張はどれもこれも不合理で支離滅裂で荒唐無稽」

等と、口をかぎりに貶しているのだが。自分に都合の良い部分だけは利用するというわけか。
ちなみにその伊吹隼人氏は、著書で〈犯行グループに養豚場従業員が含まれていた〉なる説を唱えている。Wolfgangはそのことを言っているのだろう。これは有名な狭山事件検証サイトの方から、

「驚愕すべきことは、養豚場のアリバイ関係資料の存在すら知らないらしいことであった(知っていればいま時、養豚場説を唱える筈が無い)。

 「狭山事件を検証する」狭山事件養豚場説 より引用

と、辛辣に批判されていることを付記しておこう。


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