2014年11月・追記
小池壮彦氏のペテン、健在(^_^;)

さる2014年の7月、小池壮彦氏の単行本『mu NONFIX 怪奇事件の謎』が出版された。

2014/07・学研パブリッシング

そして今回もこのような見出しで、宮崎事件について触れている。

同上

もっとも、今回の本は「不思議ナックルズ」「怖い噂」等、一連のデマ雑誌に掲載された記事を単行本にまとめただけのもの。

本来なら例の『疑惑の死刑執行』が丸々再録されているところだろうが、なぜか記事全体の要旨の2割程度しか収められていない(宮崎ネタで氏が毎回のように書いていた〈スウィ―トホ―ムのビデオ〉のデッチ上げ話等は、さすがにもう恥ずかしいのか、載っていない)。


筆者としては『疑惑の死刑執行』の検証を終えた時点で、以後は小池氏の著作活動に対し、しつこく絡むのはやめようと思っていた。別段、個人的には何の恨みもないのだから。

なので、今回の本に『疑惑の〜』が再録されていても、別に何も言うつもりはなかった。ところがイザ今回の本を読んでみると、トンデモない“大ワザ”が使われていてビックリである。

以下、小池壮彦という自称ルポライターの使う“手口”の一つとして、その大ワザを御紹介しておこう。全くの蛇足であるが。それは何と、作られた「偽インタビュー」だ。

“ニセ”インタビュー




「mu NONFIX 怪奇事件の謎」P32より

「見解を聞いた」「教えてくれた」とある。これを読めば誰しも「小池氏が田鎖弁護士に直接会って取材をしたんだな」と解釈するであろう。
実際、以下はこのように続いている(余白は新聞記事が掲載されていたところ)。




「mu NONFIX 怪奇事件の謎」P32〜33より

「向精神薬がどうたら〜」の話は、当サイトの本項・その4〈隠された“証拠”?〉で検証したので、それについてのツッコミはここでは控える。

「回答には何が書いてあったのか」
「このことは一審の段階で明らかになっていたのか?」

と、小池氏の合いの手が入り、いかにも当人にインタビューをしているように書かれている。

だが、これがパクリ元である。赤ワクで囲った部分を、上の田鎖氏の発言と読み比べて頂きたい。

(年報・死刑廃止 2008年 P171より)


田鎖氏は人間テープレコーダーだった!(笑)

これは〈年報・死刑廃止〉2008年号に掲載された、死刑執行抗議集会における田鎖氏の発言。それを小池氏は丸々引き写し、いかにも質問をしているような合いの手を入れて「偽インタビュー」をデッチ上げているのだ。

もしも、これは単なる筆者の誤解で、小池氏が事実、当人に取材をしたのだとしたら。

田鎖氏は、集会での発言を一言一句変わらずに小池氏に語って聞かせたことになる。そんなことは人間ワザではあり得ない。


(クリックで拡大)


以下、残りの部分。




「mu NONFIX 怪奇事件の謎」P34〜35より


(年報・死刑廃止 2008年 P172より)

あのですねェ、小池センセイ。

「こんなのどうせ誰も見てないからバレないだろう」と、出典も明かさず丸写しするのは、もうお止めになった方がいいと思いますよ。今後もルポライターを“自称”されるのであれば。

しかも丸写しだけならまだともかく、それをあたかも実際にインタビューしたように偽装するという行為は、普通世間ではこういう事になるのですよ↓。


(MSN産経ニュースより)



もしも田鎖氏が小池氏に「集会での発言内容をインタビュー風に加工して掲載してもよい」と、許可を出していたなら話は別だ。

だが仮にそうだったならば、その場合はあとがきにでも一言注釈を入れるのが、書き手のモラルというものだろう。小池氏の文章では、誰がどう読んでも“実際にインタビューが行なわれた”ようにしか読めないのだから。

まァ、こんなことは、興味の無い方から見ればバカバカしい、ささいな揚げ足取りにしか見えないかも知れぬ。筆者とて、何も小池氏が書いているその他の記事まで、ウソや捏造だなどと言うつもりはない。

だが実際にこのようなことを平然と行なう御仁の書くものを、信用しろという方が無理な話である。

ちなみに、くだんの宮崎記事の文中にケッサクな一行がある。




「mu NONFIX 怪奇事件の謎」P32より

いえ、“本当のこと”を知らされていないのは「世間」ではなく、小池センセイの本の読者だと思いますよ。





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